Japan Foundation 映画祭 2026:イギリスで日本の映画を観よう

イギリス最大の日本映画祭「Japan Foundation Touring Film Programme 2026」が2月6日から3月31日まで開催中。
全国34の映画館で26本の日本映画が上映されます。

今年のテーマは「Knowing Me, Knowing You: The True Self in Japanese Cinema(私を知り、あなたを知る:日本映画における本当の自分)」。SNS時代のアイデンティティ、自己欺瞞、他者との関係性を探る作品が揃っています。


注目作品

でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男(Sham)

監督:三池崇史 / 129分

出演:綾野剛、柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、小林薫、北村一輝

日本のNetflixでも1位を取得し、話題になっていた作品。綾野剛が体罰で告発された小学校教師を演じる。メディアの暴走と冤罪を描いた実話ベースの社会派ドラマ。

ブルーボーイ事件(Blue Boy Trial)

監督:飯塚花笑 / 106分 / Q&Aセッションあり

1965年、性別適合手術を受けたトランスジェンダー女性・サチが法廷で証言を求められる。LGBTという言葉すらなかった時代に、自分らしく生きることの意味を問いかける実話ベースの社会派ドラマ。東京国際映画祭でも話題になった作品。

私にふさわしいホテル(The Hotel of My Dream)

監督:堤幸彦 / 主演:のん / 原作:柚木麻子

『Butter』の著者・柚木麻子の小説を映画化。新人賞を受賞したのに酷評されてデビューできなかった小説家が、批評した大御所作家への復讐を企てる。1980年代の文壇を舞台にした風刺コメディ。

ぶぶ漬けどうどす(Strangers in Kyoto)

監督:冨永昌敬 / 96分 / UKプレミア

東京出身のライターが、老舗扇子店の跡取り息子と結婚して京都へ。伝統的な店のおかみたちを取材してエッセイ漫画を書こうとするが、京都の「本音と建前」文化がわからず大騒動に。京都人のいけずを描いたコメディ。


俳優で選ぶなら

日本映画に詳しくなくても、キャストで選べばハズレなし。

八犬伝(Hakkenden: Fiction and Reality)

監督:曽利文彦 / 149分

出演:役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、黒木華、磯村勇斗、寺島しのぶ、栗山千明、渡邊圭祐、板垣李光人、水上恒司

役所広司がカンヌで主演男優賞を獲った翌年の作品。滝沢馬琴が28年かけて書き上げた「南総里見八犬伝」の創作秘話と、物語の中の八犬士のアクションが交錯するエンターテインメント大作。日本アカデミー賞にもノミネート。

本心(The Real You)

監督:石井裕也 / 122分

出演:池松壮亮、田中裕子、妻夫木聡、綾野剛、仲野太賀、水上恒司、三吉彩花

『舟を編む』の石井裕也監督、平野啓一郎原作。「自由死」を選んだ母の本心を知るため、息子がAIで母を蘇らせる近未来ヒューマンミステリー。池松壮亮、妻夫木聡、綾野剛と日本映画界のトップ俳優が揃った。


上映作品リスト(全26本)

日本語タイトル英語タイトル監督
私にふさわしいホテルThe Hotel of My Dream堤幸彦2024
八犬伝Hakkenden: Fiction and Reality曽利文彦2024
死に損なった男The Man Who Failed to Die田中征爾2024
どうすればよかったか?What Should We Have Done?藤野知明2024
盤上の向日葵The Final Piece熊澤尚人2025
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はShe Taught Me Serendipity奥浩哉2025
ゴーストキラーGhost Killer園村健介2024
徒花-ADABANA-Adabana甲斐さやか2024
ぶぶ漬けどうどすStrangers in Kyoto冨永昌敬2025
花まんまPetals and Memories前田哲2025
裏アカUra Aka: L’Aventure加藤卓哉2020
Teki Cometh吉田大八2023
炎上Conflagration市川崑1958
ブルーボーイ事件Blue Boy Trial飯塚花笑2025
金子差入店Kaneko’s Commissary古川剛2025
本心The Real You石井裕也2024
海の沈黙Silence of the Sea若松節朗2024
愛されなくても別にLove Doesn’t Matter to Me井垣彩2025
でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男Sham三池崇史2025
ホウセンカThe Last Blossom木下伯久2025
阿修羅のごとくLike Asura森田芳光2003
そばかすI Am What I Am玉田真也2022
アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師ANGRY SQUAD上田慎一郎2024
悪い夏A Bad Summer城定秀夫2025
ミッシング・チャイルド・ビデオテープMissing Child Videotape近藤亮太2024
ネムルバカNEMURUBAKA: Hypnic Jerks坂本優吾2025

監督Q&Aセッション

3人の監督がイギリスを訪問し、上映後にQ&Aを行う。

飯塚花笑監督(『ブルーボーイ事件』)

  • 2月12日:HOME(マンチェスター)
  • 2月13日:ICA(ロンドン)
  • 2月14日:Chapter(カーディフ)

吉田大八監督(『敵・来る』)

  • 2月14日:ICA(ロンドン)
  • 2月15日:QUAD(ダービー)
  • 2月16日:Showroom(シェフィールド)
  • 2月17日:Ultimate Picture Palace(オックスフォード)

甲斐さやか監督(『徒花』)

  • 2月25日:Storyhouse(チェスター)
  • 2月26日:Riverside Studios(ロンドン)
  • 2月27日:Queen’s Film Theatre(ベルファスト)
  • 3月3日:Hyde Park Picture House(リーズ)

上映会場

全国34会場で上映。主な会場:

ロンドン

  • Institute of Contemporary Arts (ICA):2月6日〜15日
  • Riverside Studios:2月下旬

マンチェスター

  • HOME:2月12日〜3月10日
  • 今年からオルトリンチャムとリーも追加

その他の都市

  • カーディフ:Chapter
  • ダービー:QUAD
  • シェフィールド:Showroom
  • オックスフォード:Ultimate Picture Palace
  • ニューカッスル:Tyneside Cinema
  • リーズ:Hyde Park Picture House
  • プリマスからオークニーまで全国各地

チケット情報

各会場のウェブサイトでチケット購入可能。複数作品を観る場合は割引がある会場も。

公式サイト:jpf-film.org.uk


23年目を迎えた映画祭

日本映画はイギリスで広く配給されているわけではない。Japan Foundation Touring Film Programmeは、日本で公開されたばかりの作品や、商業配給されにくい作品をスクリーンで観られる貴重な機会。


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Written by Ayaka Uchida – A-Digital Works代表、Nihon GO! World運営。

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